自信はなくていい、覚悟を持とう

みなさんこんにちは。
スポーツメンタルコーチの千葉歩です。
メンタルコーチングをしていると、
「自信がありません」
「もっと自信を持ちたいです」
という相談を受けることがあります。
確かに、自信があれば堂々とプレーできて、いい結果を出せそうな気もします。
ただ、現実は意外にも違うことが多いのです。
ダニング・クルーガー効果
心理学には「ダニング・クルーガー効果」と呼ばれる現象があります。
能力や知識が不足している人ほど、自分の実力を実際より高く評価してしまう認知バイアス(思い込み)のことです
つまり自信があると思っている人ほど慢心しやすいともとれます。
慢心することで、自分を過大評価し、油断が生じやすくなってしまいます。
その側面から考えると、自信にとらわれる必要はないのです。
では、自信がなくても堂々と勝負するためには何が必要なのか。
自信ではなく、覚悟を持とう
自信ではなく、覚悟を持ちたいのです。
ここで必要になるのが、「覚悟」という言葉の本来の意味です。
「覚悟」とはもともと仏教用語で、「真理や現実を受け入れる」という意味でした。
それが武士の時代になり、「死や苦難はいつ訪れるかわからないという事実を、あらかじめ受け入れる心構え」へと変化していきました。
これを現代のアスリートに置き換えるなら、どうでしょうか。
アスリートにとっての「真理」とは、「勝ち負けという結果や相手の存在は、自分には完全にはコントロールできない」という現実です。どんなに完璧な準備をしても、負けることもある。相手が想像以上のパフォーマンスを出すこともある。
「絶対勝つ」と白黒の結果だけに執着するのではなく、「結果はコントロールできない」という現実をあらかじめ受け入れること。
その上で、「だからこそ、今自分にコントロールできる練習、準備、プレイに全力を尽くす」と腹をくくること。
これこそが、アスリートにおける本当の「覚悟」なのではないでしょうか。
過去の正解を握りしめるのをやめ、「コントロールできない結果」を受け入れ、「今の最善」を尽くす。
このしなやかな覚悟を持てたとき、選手は結果の恐怖から解放され、目の前のプレイに100%集中できるようになります。
私たちは結果を出そうとすると、無意識のうちに
「もっと自信を持たなきゃ」
「自分ならできると思わなきゃ」
と、自信を求めがちです。
でも、本当に大切なのは、自信を持つことよりも、覚悟を持つこと。
そしてその覚悟は日々の準備にあらわれる。
勝つためにできる最大限の準備をし尽くせるか。やり抜けるか。
スポーツに「絶対」はありません。完璧な状態もありません。
どれだけ努力しても、負けることはある。
どれだけ準備しても、思い通りにならないことはある。
勝つかもしれない。
負けるかもしれない。
思い描いていた結果にならないかもしれない。
それでも、やれること全てやって、この舞台に立ち、自分は勝負する。
そして、どんな結果になろうと受け入れることができる。
それが、覚悟なのではないでしょうか。
自信は、状況によって揺らぎます。
そこまで腹を決めたとき、結果に対するおそれから解き放たれ、目の前のやるべきことに集中できるようになり、最高のパフォーマンスにつながるのだと思います。
だから私は、自信がないことを必要以上に問題にしなくていいと思っています。
自信をつけることに時間を使うなら、
今の自分にできる準備を一つずつ積み重ねる。
最後までお読みいただきありがとうございました。

